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建設キャリアアップシステム(CCUS)とは

建設キャリアアップシステム(CCUS)の内容

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、2019年4月から運用されている制度で、建設事業者や技能者の情報を登録しそれによって適正な評価や負担軽減に役立てることを目的としています。
国土交通省によって推進されている建設業界でのキャリアアップの仕組みです。
CCUSを利用するには、まず必要な情報をシステムに登録する必要があります。
登録する具体的な内容は、事業者の場合、商号、現場名、工事内容など、技能者本人の場合、保有資格や社会保険への加入状況など本人情報です。

情報を登録すると、技能者本人はキャリアアップカードという個人用カードが発行されます。
そのカードを就業現場のカードリーダーに通し、「この現場で就業した」ということを記録する仕組みです。
蓄積されたデータは、客観的な基準のもと技能者の評価やレベル分けに役立てられます。

国土交通省によると、CCUSの導入初年度に技能者100万人を登録、その後5年で全員(約330万人)を登録することを目指しているとのことです。
また日本人だけでなく、2020年から外国人技能実習生の登録も義務化することが決まりました。
したがって、建設業界ではこのシステムに早急に対応することが求められています。

建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリット

CCUSのメリットの第一として、技能者のキャリアが可視化されることが挙げられます。
各技能者の保有資格や保険への加入状況など個人情報が就業履歴とともに記録されていくため、これまで適正な処遇を受けていなかった人も今後は適正は処遇に改善されることが期待できるでしょう。
もう一つのメリットは、若年層へのアピールです。
CCUSによって、自分の能力や経験を適正に評価されて確実にキャリアアップできることがわかれば、これまで3Kと敬遠されていた建設業界を多くの若者が志望するようになるでしょう。

また、建設事業者の負担が軽減されることもCCUSのメリットです。
従業員の保有資格や社会保険の状況が一目で確認できるようになるため、現場での管理の効率がアップすることが期待されます。

建設キャリアアップシステム(CCUS)に申請するには

建設事業者と技能者本人によって詳細は若干違いますが、申請方法はどちらもインターネット、郵送、窓口の3つ用意されています。
また、どちらも登録料を支払う必要がありますが、更新期間が事業者と技能者で違うことに注意しましょう。

事業者は5年更新で、支払うべき登録料は資本金によって決まります。
一方、技能者は10年更新になり、窓口と郵送での申請の場合、3,500円かかりますが、ネット申請だと2,500円です。
その後、事業者には事業者IDが、技能者には技能者IDとキャリアアップカードが発行されます。