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航空機の清掃

航空機の清掃の仕事内容

航空機の清掃と言うと、機内、機外の掃除がありますが、ここでは航空機の機内清掃を説明します。
機内清掃は、航空機が発着する間に機内を清掃するとともに、備品を補充したりすることが基本的な仕事内容です。
ただ、2020年以降、コロナ禍で各航空会社とも機内清掃が大きく変わったと言っています。

航空会社によって機内清掃のシステムは異なりますが、一般的には機体の大きさに合わせてチームを編成し、チームで清掃作業に当たります。
たとえば全日空(ANA)によると、国内線は8人程度、国際線は20人前後を1班とし、チーム総出で清掃するとのことです。
国内線なら15分、国際線でも40分程度ですべての清掃を完了させると言います。
それゆえ、1席ごとの清掃にかかる時間は極めて短く、熟練の清掃員になると1席を数秒でもとどおり完璧に戻すほどです。

具体的な清掃内容ですが、通路やシート周りにゴミが落ちていないかを確認し、落ちていたら回収します。
ブランケットやヘッドホンなどの備品を各席に用意し、テーブルを拭いて、シートベルトをきれいに整え、機内誌を補充するという内容です。
チームプレーで各作業は分担して行いますが、全員が極めて集中力を高く保ち、少しのゴミでも見逃さないよう全身をセンサーのように敏感にして作業に当たっていると言います。
そのため、一人前の清掃員になるには時間がかかるとのことで、ANAの場合は3か月前後要するそうです。

加えてコロナ禍の昨今、上記の日常の清掃に加え機内消毒も実施しています。
国内線の場合、夜間の待機中に行いますが、国際便の場合は各便ごとに実施しているとのことです。
そのため、業務量や負担は以前より増大しています。

航空機の清掃の大変さ

航空機の清掃の大変なところは、決められた時間内に徹底的に清掃しなければならないことです。
ロボット掃除機の性能が高くなった今でも、航空機内にはロボットが入り込めない狭いスペースが多いため、人の手で清掃しなければなりません。
日中だと次の搭乗時刻が決まっているため、わずかな時間で汚れを落とすだけでなく、乱れたところはきれいに整え、備品を補充するなど多くのことを非常にスピーディーにこなす必要があります。

また、航空機の清掃はチームで業務に当たるため、チームワークが欠かせません。
好き嫌いなど関係なく、チームのメンバーと協力して仕事をしなければならないため、人とかかわることが苦手な人にはことさら大変に感じられるでしょう。

航空機の清掃のやりがい

航空機の清掃に携わる人たちによると、お客様に感謝の言葉をかけられることが大きなやりがいとのことです。
また、直接声をかけられなくても、社会貢献につながるために仕事の意義を感じやすいとの声も聞かれます。
多くの業務量を短時間で完璧にこなさなければならないため、仕事の後の達成感が大きいと語る人たちも少なくありません。