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評価の低いITエンジニア

待遇がよくならないのはなぜ?

時代の流れとともにITエンジニアのニーズは高まり続けていますが、日本においてはニーズに反してITエンジニアの待遇が良くないという問題が起こっています。
ITエンジニアが「キツイ」「帰れない」と呼ばれる新3Kの職種として選ばれているのも、そうした待遇の悪さが理由です。

確かにどんな仕事でも、忙しければキツイと感じるでしょうし、多忙を極めて帰れないこともあります。
しかしそうした状況はたまに起こるだけで、毎日がそうした状況が続くわけではありません。
しかしITエンジニアの場合には、社会のIT化に伴ってニーズが高まり続けていることに加えて、市場競争によってIT企業は安い金額で案件を受注することが多いため、忙しすぎて帰れない状況が慢性的に継続している実情があります。

本来なら、企業は適切な見積もりを出して顧客へ請求し、顧客からの要求にこたえられなければNOと言えば良いだけです。
しかし、顧客にNOというのは無礼極まりないと考えるビジネス文化が根底にあるため、無理な案件を受注してそのしわ寄せがすべてITエンジニアにのしかかってくるのです。
ITエンジニアは、企業の中では一つの歯車にすぎません。
忙しすぎて無理だとITエンジニアが訴えても、「顧客にNOなんて言えるはずがない」と上司から叱責されてしまうでしょう。

待遇がよくなければ転職を考えるべし

ITエンジニアの待遇が良くなるためには、社会全体が変わらなければいけませんし、企業と顧客が対等な関係になることが必要不可欠です。
しかしこれまで長い年月をかけて築かれてきた日本のビジネス文化を、今すぐにITエンジニアのために変えろと言ってもなかなか実現することは難しいものです。

働く環境が変わらないのなら、ITエンジニアにはどんな選択肢があるのでしょうか?
答えは簡単で、転職をしてもっと環境が良い場所でITエンジニアとして働けばよいのです。
スキルや経験を生かして転職することは、ITエンジニアにとっては決して悪い選択肢ではありません。

2019年には働き方改革が始まり、従業員の残業時間に上限が設けられました。
全ての企業でこうしたルールに沿うまでには、やはりそれなりの時間がかかるでしょう。
しかし制度としてITエンジニアを含めた働き方が見直されるということは、ITエンジニアにとっては決してマイナスのことではありません。
少しずつでも確実に、これからはITエンジニアの待遇が改善されることが期待されます。

またITエンジニアは、上司やっ客に対して自分の意見をきちんと述べることも、自分を取り巻く環境の改善につながります。
こうしたITプロジェクト案件においては、営業が顧客との窓口となり、現場で働くITエンジニアの意見や状況を理解しないまま顧客と商談を進めてしまうケースが少なくありません。
ITエンジニアは、自分が置かれている状況をしっかりと他の部署や顧客へ伝えることによって、状況を改善できる可能性があります。