日本のIT企業と国際的な企業との比較
日本にはたくさんのIT企業がありますが、世界にも多くの会社があります。
その中には国内だけでなく、グローバルに事業展開している企業もたくさんあります。
日本のIT企業にも各国で事業を展開する企業はありますが、まだ世界の企業に比べると少ない印象があります。
ただ、日本のITエンジニアは海外の技術者と比べても、スキルや能力に引けを取りません。
そのため世界に比べると、日本のエンジニアは不利な立場に置かれていると考えられることもあります。
給料を比べてみると、日本は大きく遅れをとっている
世界と日本のIT企業を比較する上で良い指標になるのが給料です。
世界と日本を比べてみると、国内のエンジニアは世界に比べて給料に大きな差があります。
全世界を見てみると、最も高収入なITエンジニアは主にアメリカで活躍しています。
アメリカは広大な土地がありますが、特にサンフランシスコのエンジニアは世界の中で最も給料が高くなっています。
なんと年収で約1,500万円ほどを得ているエンジニアも多く、平均的に高収入であることが分かります。
これに次いで年収が高いのはシアトルで、約1,400万円です。
さらにこれに続くのがニューヨーク、ロサンゼルス、ボストンで、約1,300万円となっています。
この次に続くのはサンディエゴで、約1,270万円となっています。
そしてさらにこの次にデンバーが続き、こちらも1,260万円ほどです。
8番目まで下がっても、ワシントンの約1,250万円と高給与を得ているエンジニアが多くいます。
こうしたアメリカの収入と日本のITエンジニアを比べると、日本の平均年収はなんと600万円ほどとなっています。
アメリカの各地域のエンジニアに比べると、日本のエンジニアがいかに収入が低いかが分かります。
また、上の平均年収はシステムエンジニアの場合で、プログラマーに関しては平均年収が400万円ほどまで下がります。
日本と世界のエンジニアでは給料に大きな差があり、これが日本のIT業界の成長を遅らせている原因であるとも言えるでしょう。
しかしすぐに国内のIT企業が給料を大幅に上げることは難しく、しばらくはこの状況が続くと予想されます。
エンジニアに対する捉え方の差も大きな問題
日本とアメリカでは、ITエンジニアの捉え方にも大きな違いがあります。
日本ではITエンジニアを単純労働として考える風潮があります。
特にシステムエンジニアなどは単純なプログラミング作業が多く、確かに作業的な側面が大きな職業と言えます。
これに対してアメリカはITエンジニアが大きなステータスと捉えられており、サービスやプロダクトをクリエイティブに考える職業と見なされています。
この捉え方の差が大きな収入の差に繋がっており、日本とアメリカの技術の違いにもなっています。
前述のように、アメリカと日本でエンジニアのスキルにはそこまで大きな差がありません。
しかし仕事への取り組み方、考え方の違いにより、非常に大きな差が生まれているのです。