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急性期医療とワークライフバランスについて

新人の看護師は急性期医療の現場に置かれることが多いのが現状

新人の看護師の割り当てられる現場は多くの場合、急性期医療の現場となっています。
この現場は様々な経験が積める場所ですし、業務内容もハードなことが多く体力が求められるため、若い新しい看護師が必要とされるというケースが多いからです。

急性期医療の現場は、入院して間もない患者さんで占められていますので、状態が不安定で急変などが起こりやすいところです。
また、症状が重い患者さんも多く集まっていますので、突発的な対応が必要になるケースも他の現場よりも格段に多い環境となっています。
そのため、残業や夜勤の必要性が非常に高く、看護師の身体的な負担が大きな職場となっています。

また、患者さんの死や難しい状況に直面することも多いので、看護師には精神的な負担も大きいところと言えるでしょう。
そのため、経験の浅い看護師にとっては様々な面でプレッシャーが大きい現場となっていて、看護師を離職してしまう原因となっているのも事実です。

ワークバランスを考えて働きやすい職場を作ることが課題になっている

このように、経験の浅い看護師が急性期医療の現場で頑張っていくのは楽ではありません。
しかし、病院全体の効率を考えれば重要なことですし、短期間でたくさんの患者さんと症例に立ち会える現場は、新しい看護師の経験を積み上げる機会ともなります。
そのため、単につらいというイメージが先行する現場ではなく、ワークバランスを考えて快適に働き続けられる環境とすることが重要なポイントです。

そこで多くの病院では、個々の負担を減らすために、いろいろな勤務形態の看護師をミックスさせて雇用しています。
夜勤専従の看護師チームを作ったり、派遣やパートタイムの看護師を用いて、一人一人が決まった時間で無理なく働けるようにしています。
自分の持ち場をはっきりとさせることで、精神的な負担を減らすこともできています。

プラス面を評価して働きやすい職場を作る

確かに急性期医療の現場は楽な職場とは言えませんが、経験の浅い看護師に実践を積ませるのにとても良い機会ですし、多くの患者さんに接して治っていく様子を近くで見られることで、看護師としてのやりがいとモチベーションを持てるというプラスの面もあります。
そのため、より働きやすい職場環境を作り、スキルの高い看護師を育成していくことが、医療機関にとって重要な課題となっています。

肉体的にも精神的にも大きな負担を抱え込まずに済むように、長期リフレッシュ休暇の制度を設けたり、病院内にカウンセラーを置いたりして、看護師みんながさわやかな気持ちで働き続けられるようにしています。